生きているかのような姿は超絶技巧の成せる技


エセックスクリスタルペンダント

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商品番号 / P2005W
年 代 / 19世紀後半
国 名 / イギリス
サ イ ズ / 縦、横23mm、厚み10mm
素 材 / 水晶、天然真珠母貝、金
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エセックスクリスタル(リヴァース・カーブド・インタリオ)は、
19世紀に生まれた、水晶やガラスなどを裏から彫って、そこに彩色したジュエリーです。

インタリオ(沈み彫り、印刻)の起源は、
今から6000年以上前の
メソポタミア文明期のスタンプ型の印章にあるとされています。

その後、同じくメソポタミアの地で円筒印章として発展し、
古代ローマ期には肖像を彫ったものや、
インタリオから派生したカメオ(浮き彫り、陽刻)が生まれました。
そして、様々な技術的、デザイン的変遷を経て、
このように緻密なインタリオジュエリーが登場したのです。

エセックスクリスタルは、
ベルギー人のエミール・マリウス・プラディエールが最初に作ったと言われています。
その後イギリスにもたらされ、
またたく間に人気を博し、
1860年代からイギリス人の職人によって数多くの作品が作り出されました。

ちなみにエセックスクリスタルの名称がどこから来たかというと、
19世紀中ごろに活躍した
ミニアチュールエナメル作家のウィリアム・エセックス
(1839年にはビクトリア女王より王室お抱えのエナメル作家に任命されています)
の名に由来するのですが、
彼自身はインタリオの作品は残していません。
その大きさやモチーフが似通っていたため、
彼の名が誤用されて今日まで使われているのです。

水晶を半球状に研磨し、
裏側を細かく、深く彫っていくのは非常に時間と技術を要する作業です。
そこにさらに、細部に至ってはたった一本の毛の筆を使って、
緻密に着色していくのですから、その手間たるや相当なものです。

ここに描かれているブルドッグにしても毛並のふさふさした感じが伝わってきます。
ブルドッグに特徴的な皮膚のしわも
インタリオで彫られているからこその立体感です。

瞳も、まるで生きているかのよう。
首輪とそこから下げられている鈴が可愛らしくありますね。

ブルドッグは元々、18世紀のイギリスで、
「ブルベイティング」という牛と戦わせる見世物のために
品種改良された獰猛な性格の犬です。
その後1835年にブルベイティングが禁止されると、
性格を温和にする改良がなされ、
愛玩犬となりました。

このブルドッグもペットとして飼われ、愛された犬なのでしょう。
表情にもどこか愛嬌があります。
横から見ると、このインタリオワークの凄さがよりわかります。
カボションカットのぎりぎりまで彫られています。

深く、表面近くまで彫るということは
それだけ水晶が割れるリスクがあるということです。
慎重な作業が要求されます。

背景にはマザー・オブ・パール(真珠母貝)が使われているので、
横から見ると鏡のようにモチーフのブルドッグが反射します。
真珠層の柔らかい銀白色と枠の金色とのコンビネーションも良いですね。

この繊細な細工の素晴らしさを是非実感してみてください。
直径わずか2?pの中に驚きの世界が広がっています。


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