最高峰のカメオであるブラッカムーア。その一級品の佇まいは、他とは一線を画します


ブラッカムーア・カメオブローチ   【価格はお問い合わせください】

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商品番号 / C2020X
年 代 / 19世紀中期頃
国 名 / イタリアもしくはフランス
サ イ ズ / 縦47mm 横42.3mm 厚み16.5mm (留め具を含め21.5mm)
素 材 / 瑪瑙・ダイヤモンド・ルビー・エメラルド・エナメル、18金
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(こちらの作品ページは以前掲載していたものを写真変更、文章を一部加筆訂正したものです) 久方ぶりに当店で入手した、
カメオの最高峰の逸品。

「アビレ」と呼ばれる、
繊細な金象嵌(きんぞうがん)による髪飾り、 ダイヤがセットされたピアスやネックレス、
それらがこの黒人の貴婦人に 気品を与えてくれています。




ブラッカムーアは、
17世紀頃にヴェネチアを訪れる各国の富裕層向けに作られたのがその始まり。
異国趣味に憧れを抱く人々の心を捉えました。

ムーア人とは主に北西アフリカに住む人々のことを指します。
ヨーロッパが閉ざされていた中世の時代以前からの
長い歴史を通して地中海を舞台に広く交易が盛んであった、
海洋国家ヴェネチアだからこそ生まれたムーア人のカメオである、
といえるでしょう。

1797年のナポレオンによるイタリア遠征により幕を閉じる、
ヴェネチア共和国。

しかし今日でもイタリアを代表する観光地であるように、
19世紀においてもローマ・ナポリ(ポンペイ)と並ぶ名所であり、
ヨーロッパ各国の富裕層はグランドツアーなどで訪れ、
こうした高価なカメオを本国に持ち帰ったのでした。

また、イタリア、エジプト遠征によって、
考古学への情熱、古代ローマへの憧憬を抱いたナポレオンは、
イタリアからカメオ職人を呼び寄せ、
パリに彫刻学校を開設しました。

それにより、19世紀になると、
ブラッカムーアはフランスにおいても作られるようになります。

枠の作りを見ていくと、
ローズカットダイヤとエメラルド、
そしてルビーによって色鮮やかに豪華に飾られ、
全体を引き締めるように、
黒のエナメルが周囲に焼付けされています。




それぞれの宝石の裏側はクローズドセットされており、
花のようにデザイン化された覆輪留めで飾られています。

宝石たちの間の空間には唐草文が施され、
その表面には、浮き彫りによって細かな紋様が表現されています。

沈み彫りではなく浮き彫りで表現されている事も、
手間を掛けられている証といえます。

通常は唐草模様を彫って装飾するのですが、
このカメオにおいては周りを一段低く彫って、
唐草を浮かび上がらせているのです。

エメラルドとダイヤモンドの間には粒金細工も施されており、
外枠と内枠を繋ぐ正面側では大きな粒金で繋がれているのも、
高い技術力がうかがえます。

右側面を見ると刻印が二つあり、
『P』という文字と、
もう一つ判別の難しいゴールドを示す刻印があります。

この『P』は、
工房のイニシャルを表したものでしょう。




カメオ部分は、通常のカメオと異なり、
積層メノウの黒い層を人物に使い、
背景に白い層を使っています。

正面右側と裏面に、
メノウのインクルージョンが一本横に見えますが、
これはヒビではなく、
メノウが形成されたときに出来た内包物です。

ブラッカムーアは、
頭髪がウェーブがかっており、
髪の一本一本が丁寧に彫られています。

そして、その頭髪部分に比べて、
若干淡い色合いの層を使い、
顔や首が滑らかに彫られています。

黒人特有の豊かな唇と骨格を写実的に表現しながらも、
その表情には美しさが漂います。



裏側上部を見ると、
枠の上方に金の芯のようなものを切断した跡がありますが、
恐らくペンダントとして作られたこの作品が、
後の時代にブローチに変えられたためでしょう。




また、裏側のカメオを支える爪が一つ折れてしまっていますが、
カメオと枠の間に隙間や緩みもなく、
支障は全くありません。




また、ご希望であれば、
改めてペンダントにも加工できますので、
ご相談ください。

カメオの最高峰と呼ばれるブラッカムーア、
当店でもこれから入手する事は本当に難しい逸品です。

今だからこそご紹介できる、
最高級のカメオ。

その高貴な表情の彫と、
アビレ細工の繊細で可憐な美、
それを飾る、豪華だけれども時を経た古美の趣のある枠が融合し、
他のカメオには決してない、
気品溢れる存在感を伝えてくれています。










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